神がいつの間にか悪魔扱いされる顛末
先日、古代エジプトの神「アモン」について調べていましたが、「ソロモン72柱の1柱である悪魔アモン(Aamon)の原典と見る説もある。」とかいう、何だか良く分からない記述が出てきました。なんだその、ソロモン72柱とか、悪魔アモンとか言うのは。
これ、Wikipediaをドバーッと引用します。
「ソロモン72柱」
ソロモン72柱(ソロモンななじゅうふたはしら)は、
悪魔学によるとイスラエル王国の第三代の王である
ソロモン王が封じたとされる72柱の悪魔のこと。
おのおのが地獄における爵位(悪魔の階級)を持ち、
大規模な軍団を率いるとされる。文献によって構成する
悪魔に異同があり、実際には72柱以上が見られる。
旧約聖書には書かれていないが、伝説によればソロモンは
その強大な魔術(もしくは神より授かりし指輪)を駆使
して悪魔たちを使役し、エルサレム神殿を建立したという。
しかしソロモンは彼らの尊大さを危険視し、真鍮の壷に
封じこめて「バビロンの穴」と呼ばれるバビロニアの深い
湖に沈めたという。後にバビロニアの人々はこの壷を発見、
財宝が入っている事を期待して封印を解いたが、出てきた
のは悪魔たちだった。悪魔たちのうち71柱は逃げ出して
もともといた地獄の領地に戻り、ただ大悪魔ベリアルだけが
残って偶像の中に入り込んで神託を行うようになったという。
まぁともかく、よく分からない事を好きこのんで調べる人がいるもんです。(って僕の事ですか)
ちなみに、どーして72なのか? というと……
72柱の「72」は、十二宮の一つの宮をさらに6区画に分割
して得られる数字で、象徴的な全方角の支配者を定める
ための図から得られたものらしい。そのためウァサゴの
ように名前以外の正確な姿や性格、特徴の伝えられて
いない悪魔もいる。
ということで、若干、数学くささもあります。呪術や宗教はしばしば数学の上に乗っかっていたりします。
それから、72の内訳ですが、
構成する悪魔の中にはフェニックスやバアル、アスタロト
の様に元々は他の宗教・神話の神であるものもいる。
という事で、ユダヤ教やキリスト教が周辺の他宗教とどのように接していったかを垣間みさせてくれる部分でもあります。周辺の他宗教の神でも、中には懐柔のためにキリスト教の聖人に置き換えられる例もあるので、どのへんで聖人になるか悪魔になるか決まるのか、興味深いところです。
72柱の悪魔は、ソロモンの著書と言われている
『レメゲトン』(別名:ソロモンの小さな鍵)の
第1部『ゴエティア』に記されている。『レメゲトン』は
第5部(一部写本では4部)まであるが、実際には
『ゴエティア』のみが本来の『レメゲトン』の内容で、
他は独立して成立したものが後にまとめられたもの考え
られている。
もし本当にソロモン王が書いたのなら成立は紀元前の昔にさかのぼるはずですが、実際は、17世紀以降に成立した書物と目されているようです。
「レメゲトン」は「グリモワール」と呼ばれる書物に
分類される。『レメゲトン』に出てくる悪魔は、フランスの
ジャーナリストであったジャック・アルバン・シモン・
コラン(1794年~1881年)が、コラン・ド・プランシー
というペンネームで出版した『地獄の辞典』にも多数登場
する。現代の悪魔に関する人々のイメージは、「辞典」の
第6版に加えられたM・L・ブルトンという画家の挿絵に因る
ものである。
「グリモワール」は魔術を扱った書物の総称、といったところのようです。
現代人の悪魔に関するイメージを決定づけた、というくらいですから、なかなか優れた挿絵画家だったと言うべきかと思うのですが、どうやらその挿絵かなとおぼしき図版がwikipediaでいくつか見ることが出来ます。「ソロモン72柱」のページから72の各悪魔に関する記述にリンクがあり、そのうちいくつかには、興味深いその姿が。
で、恐らくその記述の元になったであろう書物が「悪魔を使役する」という目的を持った本ですから、記事もそういうイメージで書かれています。悪魔の力を利用してどうこう、という話は歴史上パラパラありますが、こういう記述を読んでいると、彼らが思っていた事の片鱗が覗き見えるようで興味深い。これも人類の誤謬の歴史、のひとかけらでしょうか。
ちなみに古代エジプトの神「アモン」はどのように扱われているかと言いますと
「アモン」
アモン(Aamon)は、悪魔学によるとソロモン72柱の
魔神の一人。デーモンの40個軍団を配下に置く序列7番の
大いなる貴公子。マモン、マンモン、アマイモンとも
呼ばれる。「枝葉末節、悪意、利己」を司る。
七つの大罪の一つ「強欲」も司る悪魔マンモンと同一視
されることもあるが、別の悪魔である。
口からは炎を吐き「炎の侯爵」の異名をとる。72柱の中で
最も強靭で、また謎多き存在。アモンは「隠されたる者、
不可解なる者、計り知れぬ者」の意味をもつという。
彼の姿には定説がなく、ある時はフクロウの頭をもつ
男性として、あるいはヘビの尾と狼の頭を持つ人として
表される。自分を召喚した者に過去と未来の知識を教え、
愛にかかわる秘密も教えるという。
フクロウの頭を持つことから、エジプトの神の一柱が
悪魔として解釈された存在とされる。
古代エジプト神話ではダントツにエラい主神だったわけですが、悪魔になっても、やっぱりエラい。
これ、Wikipediaをドバーッと引用します。
「ソロモン72柱」
ソロモン72柱(ソロモンななじゅうふたはしら)は、
悪魔学によるとイスラエル王国の第三代の王である
ソロモン王が封じたとされる72柱の悪魔のこと。
おのおのが地獄における爵位(悪魔の階級)を持ち、
大規模な軍団を率いるとされる。文献によって構成する
悪魔に異同があり、実際には72柱以上が見られる。
旧約聖書には書かれていないが、伝説によればソロモンは
その強大な魔術(もしくは神より授かりし指輪)を駆使
して悪魔たちを使役し、エルサレム神殿を建立したという。
しかしソロモンは彼らの尊大さを危険視し、真鍮の壷に
封じこめて「バビロンの穴」と呼ばれるバビロニアの深い
湖に沈めたという。後にバビロニアの人々はこの壷を発見、
財宝が入っている事を期待して封印を解いたが、出てきた
のは悪魔たちだった。悪魔たちのうち71柱は逃げ出して
もともといた地獄の領地に戻り、ただ大悪魔ベリアルだけが
残って偶像の中に入り込んで神託を行うようになったという。
まぁともかく、よく分からない事を好きこのんで調べる人がいるもんです。(って僕の事ですか)
ちなみに、どーして72なのか? というと……
72柱の「72」は、十二宮の一つの宮をさらに6区画に分割
して得られる数字で、象徴的な全方角の支配者を定める
ための図から得られたものらしい。そのためウァサゴの
ように名前以外の正確な姿や性格、特徴の伝えられて
いない悪魔もいる。
ということで、若干、数学くささもあります。呪術や宗教はしばしば数学の上に乗っかっていたりします。
それから、72の内訳ですが、
構成する悪魔の中にはフェニックスやバアル、アスタロト
の様に元々は他の宗教・神話の神であるものもいる。
という事で、ユダヤ教やキリスト教が周辺の他宗教とどのように接していったかを垣間みさせてくれる部分でもあります。周辺の他宗教の神でも、中には懐柔のためにキリスト教の聖人に置き換えられる例もあるので、どのへんで聖人になるか悪魔になるか決まるのか、興味深いところです。
72柱の悪魔は、ソロモンの著書と言われている
『レメゲトン』(別名:ソロモンの小さな鍵)の
第1部『ゴエティア』に記されている。『レメゲトン』は
第5部(一部写本では4部)まであるが、実際には
『ゴエティア』のみが本来の『レメゲトン』の内容で、
他は独立して成立したものが後にまとめられたもの考え
られている。
もし本当にソロモン王が書いたのなら成立は紀元前の昔にさかのぼるはずですが、実際は、17世紀以降に成立した書物と目されているようです。
「レメゲトン」は「グリモワール」と呼ばれる書物に
分類される。『レメゲトン』に出てくる悪魔は、フランスの
ジャーナリストであったジャック・アルバン・シモン・
コラン(1794年~1881年)が、コラン・ド・プランシー
というペンネームで出版した『地獄の辞典』にも多数登場
する。現代の悪魔に関する人々のイメージは、「辞典」の
第6版に加えられたM・L・ブルトンという画家の挿絵に因る
ものである。
「グリモワール」は魔術を扱った書物の総称、といったところのようです。
現代人の悪魔に関するイメージを決定づけた、というくらいですから、なかなか優れた挿絵画家だったと言うべきかと思うのですが、どうやらその挿絵かなとおぼしき図版がwikipediaでいくつか見ることが出来ます。「ソロモン72柱」のページから72の各悪魔に関する記述にリンクがあり、そのうちいくつかには、興味深いその姿が。
で、恐らくその記述の元になったであろう書物が「悪魔を使役する」という目的を持った本ですから、記事もそういうイメージで書かれています。悪魔の力を利用してどうこう、という話は歴史上パラパラありますが、こういう記述を読んでいると、彼らが思っていた事の片鱗が覗き見えるようで興味深い。これも人類の誤謬の歴史、のひとかけらでしょうか。
ちなみに古代エジプトの神「アモン」はどのように扱われているかと言いますと
「アモン」
アモン(Aamon)は、悪魔学によるとソロモン72柱の
魔神の一人。デーモンの40個軍団を配下に置く序列7番の
大いなる貴公子。マモン、マンモン、アマイモンとも
呼ばれる。「枝葉末節、悪意、利己」を司る。
七つの大罪の一つ「強欲」も司る悪魔マンモンと同一視
されることもあるが、別の悪魔である。
口からは炎を吐き「炎の侯爵」の異名をとる。72柱の中で
最も強靭で、また謎多き存在。アモンは「隠されたる者、
不可解なる者、計り知れぬ者」の意味をもつという。
彼の姿には定説がなく、ある時はフクロウの頭をもつ
男性として、あるいはヘビの尾と狼の頭を持つ人として
表される。自分を召喚した者に過去と未来の知識を教え、
愛にかかわる秘密も教えるという。
フクロウの頭を持つことから、エジプトの神の一柱が
悪魔として解釈された存在とされる。
古代エジプト神話ではダントツにエラい主神だったわけですが、悪魔になっても、やっぱりエラい。