古文修辞の勉強 | 雑学大典

古文修辞の勉強

古文なんて大学受験が終わった翌日から現在までほとんど勉強していないわけで、何が何だか分からなくなっているわけです。それで突然「枕詞(まくらことば)と序詞(じょことば)ってどう違うんですか」とか、聞かれても困る。
困ったら、勉強です。

 枕詞(まくらことば)とは、主として歌に見られる修辞で、
 特定の語の前に置いて、語調を整えたり、ある種の情緒を
 添える言葉のことである。

例:唐衣(からころも)→着る、裁つ、袖、裾
  唐衣 きつつなれにし つましあれば
  はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ

こりゃ「折句(おりく)」と呼ばれる技法の例でもありますが。
一方、序詞は

 序詞(じょことば)とは、主として和歌に見られる修辞法で、
 特定の語の前に置いて、比喩や掛詞、同音語などの関係に係る
 言葉のことである。

 同じような和歌の修辞法に枕詞がある。ただし枕詞とは、音数が
 自由で長いものが見られる点と、受ける語が固定されず自由で
 あり創作性に富んでいる点で異なる。そのため枕詞と比較しても
 内容的に複雑な表現方法と言える。
 序詞には二種類の型が見られ、有心の序(うしんのじょ)と
 無心の序(むしんのじょ)がある。有心の序は意味でつながる
 もので、無心の序は発音でつながるものである。

という事で、フォーマットがカチッとしているのが枕詞。

序詞の例:
 秋づけば尾花が上に置く露の 消ぬべくも吾は思ほゆるかも
 風吹けば沖つ白波 たつた山夜半にや君がひとり越ゆらむ

スペースより前の部分はぜんぶ序詞らしい。
これだけ技法のために字数を割いてしまうと、言いたいことの核心に割ける文字数が物凄く減ってしまいそうですが……前半の序詞部分が、必ずしも後半と内容的に連続していなくても、なんとなく歌のムード、バックグラウンドを形成するのでしょうか。すると核心部分は言葉少なに済ませて、明確に読み取れる意味内容は減ってしまっても、ムードは強く出る、と。

言葉少なに語りかけたい時に有効な技法なのかな、と思いました。

関係ないですが風邪引きました。今年三度目の風邪っす。そこまで酷くないんだけど、どんなもんでしょうね。