豆腐はどうやって固まるのか | 雑学大典

豆腐はどうやって固まるのか

 豆腐(とうふ)は、大豆を主原料とした、食品。

 化学的側面
 豆腐の凝固は豆乳のたんぱく質が凝固剤によりゲル化すること
 で起こる。したがって、豆腐は架橋されたたんぱく質の網目構造
 に多数の水分子を取り込んだ構造である。
 大別するとマグネシウムイオンあるいはカルシウムイオンが
 たんぱく質側鎖のカルボキシル基を架橋してゲルを形成する
 場合と、酸がたんぱく質の高次構造を変える(変性)ことに
 よりゲルを形成する場合(酸凝固)とがある。前者には凝固剤
 として硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、
 硫酸マグネシウム等が使用され、後者はグルコノデルタラクトン
 が使用される。グルコノデルタラクトンの徐々に酸(グルコン
 酸)へと変化する性質が利用されている。なお、グルコン酸は
 グルコースの有機酸なので安全性は高い。

「カルボキシル基を架橋してゲルを形成」うーん、高校二年くらいの頃なら、すぐパッと分かったでしょうが……カルボキシル基は覚えているが、詳しい仕組みに自信がない。酸素原子の二重結合が片方切れてカルシウムの電子ひとつと手を結ぶイメージか?
酸凝固でも、どちらでも「豆腐」と呼びうるものは出来るようです。

 戦前までは、このにがりを凝固剤に使用するのが主流であったが
 (一部では硫酸カルシウム(すましこ)も使われていた)やがて
 統制品に指定されたため入手が困難となった。そこで同じように
 凝固反応を起こし、入手の容易な硫酸カルシウム(すましこ)へ
 の転換が進んでいった。硫酸カルシウムはにがりの主成分である
 塩化マグネシウムと比べ適正な凝固反応が起こるいわゆる凝固の
 ストライクゾーンが広いため、保水性が高く肌理の細かい高品質
 な豆腐が、比較的容易に作りやすかった。そのため、戦後も機械
 化が進むにつれ、凝固材として使いやすい硫酸カルシウムへの
 転換が進んでいった。1980年代後半になって、にがりで
 作られた豆腐の味が見直され始め、最近ではスーパーなどで
 容易ににがりを使った豆腐が入手できるようになった。

ちなみに、すましこを使うのは中国の伝統製法、らしく読める記述がありました。そういえば中華料理の豆腐は基本絹ごしで肌理は細かいけれど、味はソースの味が強いから、そんなに気になりませんな。
もっとも、「絹ごしか木綿か」というのと「すましこかにがりか」というのは無関係なようなので、このへんは「そう言われれば納得な気もする」程度の話ですけれどね。