そもそも「方べき」って何だ? | 雑学大典

そもそも「方べき」って何だ?

先日、数学の「方べきの定理」について調べましたが、ところで「ホウベキ」って良く分からない響きです。そりゃ何なのか。

パソコンで「べき」とだけ入力して変換するといくつかの候補が表示されますが、そのうちの「冪」という字を論理学の本で見た覚えがあります。これが怪しいなと思って「方冪」で検索したら、ヒットしました。どうやら漢字で書くと「方冪」になるみたいです。

じゃ、「方冪」とは何か。調べている中で「方冪とは物理(特にポテンシャル論、らしい)用語のpowerの訳語である」という話を見かけました。じゃあ、そのpowerとは何か……ううっっ、ちょっとこの辺から高校物理を履修していない拙者には厳しいかなぁ……

仕方が無いので、「冪」という字の字義を調べてお茶を濁そう。

そこで登場

どーん。

 「冪」
 (中略)棺を覆う布をいう。雲が深くたれこめることを
 「雲、冪冪たり」といい、すべて深く覆うことをいう。
 (1) おおう。おおうきれ。たれぎぬ。
 (2) 「幎」と通じ、幎冒。

ちなみに「幎冒(べきぼう)」とは死者の面を覆うもののこと、だそうです。
「方」は数学では平方なんかを表す字なので、かけ算して覆いかぶさる、てなイメージなんでしょうか。
現代日本語で「冪」という字は、数学やその周辺領域でしか使わないんでしょうねぇ……