ぶりっこ。 | 雑学大典

ぶりっこ。

ししゃもについて調べたときに、
ついでだからブリについても調べてみた。
ブリは、成長につれて呼び名が変わるので有名な魚です。
でも、その名前をぜんぶ言える人はどれくらいいるかな?

 『ブリ』
 硬骨魚綱スズキ目アジ科に属する海水魚。
 古くから日本人に親しまれてきた魚で、
 文献上は500年前の室町時代・明応年間(1492~1501)に
 ■(はまち 漢字が出ません! 魚に反です 引用者註)
 という名で、すでに現れているという。
 この人間生活との深いつながりは出世魚として、
 各地で多数の呼び名を残した。

最後の2行が、なんか日本語として変みたいだけど、
気を取り直して。

 おもな呼称は、
 15センチ以下をツバス、モジャコ、ワカシ、フクラギ、
 40センチ前後をイナダ、メジロ、60センチ前後がワラサ、
 あるいは15~50センチ級をハマチ、
 これ以上をブリとするものである。
 体重12キロ以上で背部が黒みを帯びたものを
 特大ブリとして区別することもある。

むむむ?
たしか、もっと分かりやすい
順番に並んだ名前を聞いたことがあるような?
ここはネット検索だ。ありました、ありました。
九州大学 大学院システム情報科学研究院
牧之内 顕文(まきのうち あきふみ)教授。
名付けて「出世魚プロジェクト」!
http://www.db.is.kyushu-u.ac.jp/fish/old/buri-j.html

 ブリの呼び名は成長に応じて変わり,
 呼び名は地方によって違う.
 実際には百近い地方名がある.
 各地の主な<成長名>は次の通り.

 関東:ワカシ・ワカナゴ→イナダ→ワラサ→ブリ
 関西:ワカナ・ツバス→ハマチ→メジロ(イナダ)→ブリ
 北陸:ツバエリ→コズクラ→フクラギ→アオブリ→ハナジロ→ブリ
 山陰:ショウジゴ→ワカナ→メジロ→ハマチ→ブリ
 九州:ワカナゴ→ヤズ→ハマチ→メジロ→ブリ→オオウオ

私が以前聞いたのは、関東バージョンに
ハマチとメジロをつっこんだようなものでした。

ところで、いつもお世話になっている百科事典ですが、
「ブリ」の項目には、一般論に続いて、
形態、生態・生活史、漁業、養殖、
食品、民俗などの小項目があるんですが、
最後に「釣り」っていう小項目があるんですよ!

 「釣り」
 幼魚期のワカシは、相模湾の乗合船が寄せ餌と
 サビキ仕掛けで夏に釣る。
 イナダ級が混じりだすと、鉤に魚皮を巻いた
 カッタクリ釣りとよばれる手釣りと、
 サビキ釣りの二本立て。
 カッタクリ釣りは、段差をつけるように道具をたぐる。
 胴づき2、3本鉤に生きたヒシコイワシをつけても釣るし、
 イナダからワラサ級を対象にした
 擬餌鉤を使ってのトローリングもある。
 また、ワラサからブリに近い大形魚は、
 生きたイカ一杯を餌にしてねらったりもするが、
 この場合、早合わせは禁物で、十分に食わせてからあわせる。
 和歌山県紀伊地方の乗合船は冬にワラサ、ブリをねらうが、
 この釣りは、錨で船を漁場の好場所に止め、
 竿とリール、ウキ仕掛けで、俗にカカリ釣りとよばれている。
 餌は脂ののったサンマのぶつ切り、
 寄せ餌もサンマを細かく切ったもの。
 釣期の開幕前に漁場に大量の寄せ餌を投入、
 魚のつき場を人工的につくりあげる釣り方である。
 なお、海岸からのサーフトローリングで
 イナダ級を釣ることもある。〈松田年雄〉

この松田さんって、何者なんだろう……